行動で心が読めるのか
コンビニで、行動心理学の本(漫画)をチラ見しました。
チラと見えたのは「名前を呼んでもらえないのは嫌わている証拠?」というものです。
更には、パーソナルスペース(どれくらい近づいても平気か)にも触れられていました。
その理屈だと、私、人を嫌いまくっています。
人を名前であまり呼ばない。
基本、距離を置く。簡単に隣に座らない。
でも、嫌っているわけではないですよ。
名前が覚えられない(汗)。
自分に自信がないので、私が近くに行くと人は嫌がる(もしくは他の人がいいなぁって消極的に嫌われる)と思っていて近づけない。
こんな、卑屈ともいえるよそよそしさだから、心の底では人に好かれたい気持ちとか、人を好きになる気持ちはむしろ人より強いと思います。
なのに、行動心理学では人を嫌っていることになる(笑)。
行動で心を読むには、その人の性格や価値観を知る必要があります。
・・・。
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・・・。
って言いたいけれど。
そうではなくて、行動心理学が人の心理を読み取れないのは、順番が逆だからなのだと思います。
確かに、人は、名前を呼ばれた方が親近感を感じますから、客商売の人はできるだけお客さんの名前を覚えますし、覚えてもらったお客さんもいい気持ちになります。
距離を置かれたら、確かに嫌われていると感じるでしょう。
・・・。
・・・。
・・・。
私の言いたいことがわかりますか?
行動心理学のすべてがそうだとは思いませんが、私がチラと見た部分だけに関していえば。
「その行動をとると、他の人がどう感じるか」を表しているのであって「その行動をしたからその人がそう思っている」というわけではないということです。
相手の態度を見て、自分がそう思っただけなのに、あの人はきっとそう思っているのだという推測でできているんですよね。
本当は相手はそんなことを思っていないのに、こんな学問で相手の心根を決めつけてしまうのはもったいないのではないでしょうか。
ちなみに私は、初対面であったり、距離を縮める前までは「冷たい」「何を考えているかわからない」とよく言われます(汗)。
でも、実際は、仲良くしたいのですよ?
名前に関していえば、自分だけが名前で呼ばれないのか、パーソナルスペースで言えば、こちらから近づいたら逃げるのか、で多少相手の気持ちを量ることはできるでしょう。
しかし、公平性を重んじる私の場合は、好きな人を名前で呼べば、嫌いな人も名前で呼びます。
また、呼び方に差があるとしたら、覚えやすい名前か覚えにくい名前かが主な原因であって好き嫌いは無関係です。
こう考えると、行動や態度で簡単に相手の気持ちがわかると思うのは、自分の視野を狭めるだけで、危険ですよね。
催眠技師っぽく言えば、勝手に相手の気持ちを決めつけることによって、自分が相手にそういう行動を取る、つまり、相手が自分を嫌っていると決めつけ、それに基づく行動を自分が取るから結果として相手に嫌われてしまうだけ。
それってもったいないですよね。
人にはなぜ、言葉があるのかをよく考えたいものですね。